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ヒューマンサイエンス振興財団の調査

ヒューマンサイエンス振興財団の2005年度調査によれば、生活習慣病領域では高血圧症、高脂血症、狭心症に対する医師の治療満足度(満足している医師の割合)は85%以上だった。

糖尿病(3大合併症を除く)でも65%と高かった。

日本では2人に1人は癌にかかり、その約半分は死亡

他方、老人病ではアルツハイマー病、血管性認知症、加齢黄斑変性症、床ずれ、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、OAB(過活動膀胱)などでの医師治療満足度は低かった。

また癌(がん)は人口の高齢化と共に増大するとされているが、当時、日本では2人に1人は癌にかかり、その約半分は死亡するとされていた。

癌の死者数は年間32万人で、全体の3割

昔多かった脳血管障害による死亡数は減少してその後横ばいとなった。かつ日本は心疾患による死亡数が欧米に比べて少ないとされていた。

その一方で、癌による死亡数は上昇を続け、年間32.6万人で死亡数全体の30%以上を占めた。

癌による死亡数は、心疾患による死亡数17.3万人と脳血管障害による死亡数13.3万人を合計した30.6万人より多かった。


関節リウマチや乾癬(かんせん)

癌に次いで注目すべきは関節リウマチ、乾癬(かんせん)、炎症性腸疾患、SLE(全身性エリテマトーデス)、多発性硬化症など自己免疫疾患への治療ニーズである。

腹圧性尿失禁、IBS(過敏性腸症候群)が増加

ライフ・スタイル軽疾患としては、睡眠時無呼吸症候群、腹圧性尿失禁、IBS(過敏性腸症候群)などが増えた。このほか、月経前気分不安障害、早漏症、性的欲求低下障害もある。これらの病気では、治療満足度は低いか、治療薬がなかった。


ADHD(注意欠陥/多動性障害)用薬剤の開発に期待

精神障害では、うつ病や種々の不安障害に対してSSRIやSNRIを越える新薬や,より優れたADHD(注意欠陥/多動性障害)用薬剤の開発が期待された。

感染症ではHIV、HPV、SARSをはじめとする種々のウイルス疾患に対する抗ウイルス剤やワクチンが求められていた。

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▼日本の死因統計