バランスのとれた食生活で、楽しく美味しい糖尿病対策を

前回、糖尿病の危険性についてじっくりお伝えさせていただきました。
「糖尿病の恐ろしさはわかったけれど、何から気をつければいいんだろう…」なんてお悩みの方のために、今回は糖尿病の予防対策についてご紹介します。
糖尿病に劇的な治療法はありません。どれも根気のいるものばかりですが、自らの生活習慣を見直すきっかけとして、ぜひチャレンジしてみてください。
糖尿病の最も有効な予防対策は、食事。血糖値の増加を防ぐには、食べ過ぎ・飲み過ぎに注意することから始めましょう。
とは言え、過度な食事制限は禁物です。まずは以下のポイントに気をつけながら、食生活の改善に取り組んでみてください。

[1]食事は三食、決まった時間に

つい朝寝坊をして朝食を抜いてしまったり、残業続きで寝る直前にインスタントラーメンをかき込んだり。そんな不規則な食事スケジュールに覚えのある方は要注意です。朝食は糖尿病対策に限らず、一日の活動のエネルギーになります。どんなに忙しい朝でも欠かさずにとるようにしましょう。また、就寝の3時間前までには夕食をすませておくことも大事です。

[2]野菜をたっぷり摂ろう

厚生労働省が推進する『健康日本21』では、1日の野菜の摂取目標量を350g以上、このうち緑黄色野菜が120g以上と設定しています。
2010年の国民栄養・健康調査によると、性別・年齢を問わず、すべての対象者の野菜摂取量の平均総量は268.1g。実に100g近く不足していることがわかります。
もちろん、比較的重量のある玉ねぎやキュウリを丸ごと使えば、それだけで350gに達しますが、大切なのはバランスです。なるべくいろんな野菜を少しずつとるように心がけてください。

[3]甘いものや脂っぽいものは控えめに

アイスクリームにチョコレート、唐揚げ、ラーメンなど、ついつい食べたくなるものばかりですが、その一口が肥満のもとにつながります。
よだれが落ちるのをぐっと我慢して、糖分や油分の高いものは控える努力に励みましょう。

[4]調味料は使いすぎない

お醤油などに含まれる塩分は、糖尿病の大敵です。
また、マヨネーズやドレッシングにも油が含まれているので、かけすぎは禁物。新鮮な野菜には素材そのものの美味しさがたっぷりつまっています。
調味料をかけすぎず、素材本来の美味しさを味わってみるのも、食事を楽しむ秘訣です。

[5]食べ過ぎを防止する工夫を実践しよう

たとえば、大皿料理は自分がどれくらい食べたのかわからないため、ついつい食べ過ぎてしまいます。
アリゾナ州立大学の研究者の実験によると、食べ物は小さくちぎってから口に入れることで、丸ごとかじった時よりも満腹感が得られるということも証明されています。
まずは食べ物を小分けにしてみることが、食べ過ぎ防止の第一歩です。
また、お茶碗をひと回り小さいものに買い替えてみるのもひとつの手。昔から腹八分目という言葉がありますが、少し余裕のあるくらいの方が、食後の脳の働きにも良いですよ。

[6]食品のエネルギーを知る

大切なのは、自分自身で何をどれくらい食べたのかをしっかり把握すること。そのためには、自分が口にするもののカロリーくらいはきちんと知っておきたいところです。
最近では、飲食店や社内食堂でもカロリー表示をする店舗が増えてきたので、ついつい外食に頼りがちな時もこまめにチェックしたいですね。

もともと日本には、一汁三菜という伝統的な食事文化が根づいています。
汁物一品とおかず三品(主菜一品+副菜二品)という構成は、非常にバランスの良い食事として、世界的にも注目を集めています。なかなかおかずを三品揃えるのは手間がかかりますが、ほんの一品つけ加えることで、食事の楽しみ方も変わります。
最近では品目をネットで検索すれば、簡単にレシピも手に入ります。まずは今日の献立からトライしてみては?

■ 毎日しっかり歩くことで、体も心もリフレッシュ!

もうひとつの予防対策と言えば、何と言っても運動です。体を動かすのは苦手…、なんて早速音を上げる方もいるかもしれませんが、自分の体を酷使するようなハードな運動は必要ありません。もちろん水泳やジョギングなど全身を使った有酸素運動は効果てきめんですが、勉強や仕事、家事や育児を抱える人たちにとって、なかなかそんな時間はとれないのもまた事実です。
だから、まずオススメしたいのが、普段より多めに歩くこと。たとえば、近所のスーパーやコンビニに行く時にいつもなら自転車を使うところを歩いてみたり、週に一度は早起きして隣駅まで歩いてみたり、ほんの少しの心がけから運動量は大きく変わってきます。ちなみに、『健康21』では、一日の目標歩数を男性は9200歩以上、女性は約8300歩以上と設定しています。最近はスマートフォンを使って簡単に万歩計アプリもダウンロードできるので、まずは自分が一日にどれくらい歩いているかチェックしてみるのもいいですね。
家までの帰り道をちょっと遠回りしてみることで、今まで知らなかった穴場スポットを見つけることができるかもしれませんよ。

ちょっとした心がけから、大切な体を守りましょう

こうしてまとめてみると、何か特別に難しいことにチャレンジするのではなく、日頃から健康のために良いと言われていることを、地道に素直に取り組んでいくことが、糖尿病予防の最善策と言えるのかもしれません。
自覚症状がないだけに、予防と言ってもなかなか重い腰を上げる気になれないのが、糖尿病の難しいところ。けれど、症状が発覚してからでは遅いということは、もうおわかりだと思います。
いくつになっても健康で不自由のない生活を送るために、今日からできることを一つひとつ実践していきましょう。

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